
室外機が動かない(回らない)原因と対処法
エアコン(クーラー・暖房)の室外機が動かない(回らない)場合の原因は幾つか原因が考えられます。故障かなと思ったら先ずは以下をご確認ください。運転モードが間違っている
設定温度より室内温度が低い(冷房時)
室外機の保護回路が働いている(冷房時)
除霜運転が行われている(暖房時)
室外機が凍っている(暖房時)
運転モードが間違っている
運転モードが間違っている場合、室外機が動かない場合があります。例えば、エアコン(クーラー・暖房)本体は暖房運転しているにもかかわらず、リモコン側では冷房運転の表示になっている場合等に起きます。 この原因は、リモコンを操作した際に、何らかの障害物によりリモコン側からの信号が本体には送られず、リモコンでは冷房を指示しているため、本体側では暖房運転を行っていいる場合です。 この場合、リモコン側で設定温度を下げても運転モードが間違っているために室外機が動かない(暖房の場合、設定温度以下にならないと室外機は動かないため)という可能性があります。対処法
再度、リモコンの設定を確認してください。設定温度より室内温度が低い(冷房時)
エアコン(クーラー・暖房)の冷房運転時に設定温度を26℃に設定している場合、室温が26℃よりも高ければエアコン(冷房・暖房)の室内機と室外機は両方動きます。 一方、室温が設定温度の26℃よりも低い場合、室内機は動いたままで室外機は停止する場合があります。 暖房運転でも同様に、室内設定温度が26℃となっていて、室内温度が26℃を超えている場合は、室内機は動いていても、室外機は停止している可能性があります。 また、エアコン(クーラー・暖房)の運転モードが『自動』の場合も同様にエアコン(クーラー・暖房)本体は動いているにもかかわらず、室外機が停止する場合があります。対処法
室内の温度が、設定温度に対してどのようになっているかを把握してください。例えば、冷房時に設定温度が26℃に対して、室内温度が何度になっているかを確認してください。 室外機の故障診断を行いたい場合は、室内温度に対して設定温度を極端に下げてみてください。その状態で、室外機が動かない場合は故障である可能性があります。 暖房運転時も同様に、室内温度に対して、極端に設定温度を上げてみてください。その状態で、室外機が動かない場合は故障の可能性があります。室外機の保護回路が働いている(冷房時)
エアコン(クーラー・暖房)は、温度センサーにより、室外機が高温になった場合に、室外機を停止する制御が行われます。温度が上昇して室外機が停止する場合は、夏場の冷房運転時です。室外機の換気不足
コンプレッサーの異常発熱
室外機の換気不足
室外機が適切に換気されていない場合、室外機事態の温度が高くなり室外機が停止する場合があります。この場合は、室外機の周りに障害物などがあり、室外機の冷却風が不足している可能性があります。対処法
室外機の冷却風を阻害する障害物を取り除いてください。コンプレッサーの異常発熱
コンプレッサー(圧縮機)は、冷房運転時に、常時冷媒を圧縮する運転を行っています。このコンプレッサー(圧縮機)に不具合がある場合、例えば、内部のベアリングの不具合等で、通常よりも過剰に圧縮するための動力が必要になる場合があります。 このような故障があっても、モーターは通常の圧力まで冷媒を圧縮しようとがんばります。この際に、普段よりモーターが動力を使うため発熱します。対処法
コンプレッサー(圧縮機)の故障である場合、コンプレッサー(圧縮機)の交換が必要になります。電気屋さんか専門業者に来てもらい、故障診断をしてもらいましょう。除霜運転が行われている(暖房時)
エアコン(クーラー・暖房)が暖房運転を行っている時は、室外機の熱交換器を冷やすことで、室内に暖かい空気を送る仕組みになっています。 室外機が置かれている屋外は、湿度があるため、室外機の熱交換器の温度が低いために、霜が付く場合があります。 この霜が熱交換器のフィンに付着すると、通常の暖房運転の能力が低下します。このためエアコン(クーラー・暖房)は熱交換器のフィンに霜が付着しないように『霜取り運転』を行って、霜を取り除きます。この際にエアコン(クーラー・暖房)は一旦室内の暖房を停止します。 この霜取り運転は、温暖な地域でなることは少なく、寒冷地で多い現象です。故障か正常の判断は、暖房中に急に温風が出なくなったけど、室外機ではコンプレッサー(圧縮機)は運転している場合で、ファンが回っていない場合は、霜取り運転の可能性があります。 この場合は、電源を切ったりせず、数分間様子を見てください。その後正常に動いた場合は、室外機は故障していません。 稀に、暖房運転をはじめた段階で運転前に、霜取り運転を行なってから暖房が開始される場合もあります。対処法
霜鳥運転が終われば、通常通りの運転モードになるため室外機は動きだします。特に異常ではありません。室外機が凍っている(暖房時)
寒冷地の場合、室外機が凍り動かない場合があります。室外機が凍る程の寒い寒冷地では、エアコンは一般的に寒冷地仕様となっているため凍りつくことは稀ですが、寒冷地ではない地域で寒波などが来た場合に、稀に室外機が凍る場合があります。対処法
室外機の氷が溶けるのを待てば、正常に運転できるようになります。エアコン(クーラー・冷房)の故障診断は応急運転で調べられる
一般的なエアコンには、応急的に運転できるスイッチが、エアコン本体に付いています。取扱説明書やWEBサイトを参考に、自宅のエアコン(クーラー・暖房)の応急運転スイッチを探して運転してください。 応急運転スイッチで運転を行い、室外機が動いて、室内機が冷房・暖房運転する場合は、室外機の故障ではありません。一方で、応急運転が出来ない場合は、エアコン本体や室外機故障が考えられます。それ以外の故障原因
エアコン(クーラー・暖房)は、多くの機械的な部品、電気的な部品が組み合わさった電子機器です。従って、上記以外にも故障する原因は多数あります。機械的な原因
ファンモーターの故障
冷媒ガスの漏れ
四方弁の故障
ファンモーターの故障
室外機のファンモーターは、室外機の熱交換器を冷やしたり、暖めたりします。このファンは、エアコン(クーラー・暖房)運転中は常時回転しています。この回転部を支えている部品にベアリングがあります。このベアリングにはグリースが封入されていて、そのグリースが劣化すると、ファンが円滑に回らなくなります。 最悪の場合、ファンのロック等によりファンが動かなく(回らなく)なります。グリースの寿命を低下させる原因としては温度があります。室外機の冷却不良等により、グリース温度が上昇した場合、グリース寿命を低下させます。 室外機の周りの障害物の影響により、冷却不良が起きた場合、グリースの寿命低下からファンの故障に繋がる可能性があります。電気的な原因
四方弁の故障
制御基板の故障
四方弁の故障
室外機には、エアコン(クーラー・暖房)の運転を切り替える四方弁と言う電気で動く電磁弁が付いています。この四方弁が冷媒の流れを変えることで、冷房運転と暖房運転を切り替えています。この四方弁(電磁弁)の不具合で、冷媒経路を切り替えられなくなる場合があります。制御基板の不具合
室外機には、エアコン本体、室外機の制御を行う電子基板が付いています。この電子基板が故障する場合もあります。基板には、一般的に電界コンデンサーと呼ばれる部品が付いていて、この電解コンデンサーの寿命が電子基板の寿命になります。 この電解コンデンサーは、温度によって寿命が決まっているため、室外機の換気不良等があった場合は、その寿命は、大きく低下する場合があります。まとめ
